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## 禁断の施術

「いらっしゃいませ、〇〇様。本日はご予約の〇〇（施術名）ですね。」

ホテルの部屋のドアを開けた瞬間、響いたのは天使のような声だった。俺、田中健一、35歳、独身。日頃のストレス解消のために、少し奮発してホテルのスイートルームに、この「出張エステサービス」を頼んだ。ネットで評判の、秘匿性の高いサービスだ。

目の前に立つのは、まさに絵に描いたような美人だった。艶やかな黒髪は肩にかかり、通るたびに甘く香る香水は、俺の心を一瞬で掴んだ。白い施術着は、彼女のしなやかな肢体を優しく包み込み、しかし、その下にあるであろう曲線美を想像させるのに十分すぎるほどだった。

「ええ、そうです。よろしくお願いします。」

俺の声は、自分でも驚くほど上ずっていた。彼女はにっこりと微笑み、まるで宝石を散りばめたような瞳で俺を見つめた。その視線に、俺の理性は早くも揺らぎ始めていた。

「それでは、早速始めさせていただきますね。お洋服は、こちらにお願いいたします。」

彼女はそう言って、部屋の隅にあるハンガーラックを指差した。俺は言われるがままに、スーツを脱ぎ、シャツもボタンを外した。胸元が開くにつれて、俺の心臓はさらに高鳴っていく。彼女の視線が、俺の肌を撫でるように感じられた。

「少々冷えますので、こちらのお召し物に着替えてください。」

彼女は、ふわりとしたガウンを差し出した。肌触りの良い、シルクのような質感。それを身に纏うと、まるで別世界に迷い込んだような気分になった。

「ありがとうございます。」

「とんでもございません。リラックスできることが一番ですので。」

彼女は、ベッドの傍らに置かれたアロマディフューザーに手を伸ばし、数滴のオイルを垂らした。ラベンダーの香りが部屋に広がり、俺の緊張を和らげていく。しかし、それは同時に、俺の感覚を研ぎ澄ませ、彼女の存在をより一層強く意識させる効果も持っていた。

「では、まずは足のリンパマッサージから始めさせていただきます。」

彼女はそう言って、俺をベッドに横たわらせた。ひんやりとしたシーツの感触が、俺の背中に伝わる。彼女が俺の足に触れた瞬間、全身に電流が走った。

「っ…！」

思わず声が漏れた。彼女の手は、驚くほど柔らかく、そして力強かった。オイルの滑らかな感触と、彼女の指先の温かさが、俺の足の疲れを溶かしていく。しかし、それ以上に、彼女の指が触れるたびに、俺の体は熱を帯びていくのを感じた。

「お疲れのようですね。お仕事、大変なんですね。」

彼女は、俺の心を見透かすように言った。その声は、まるで優しく包み込むような響きを持っていた。

「まあ、それなりに…」

俺は、言葉を濁すしかなかった。彼女の施術は、単なるマッサージではなかった。それは、俺の体の奥底に眠っていた欲望を、静かに、しかし確実に呼び覚ましていくようなものだった。

彼女の指が、ふくらはぎから太ももへと移っていく。そこで、彼女の指が、俺の肌を撫でるのではなく、ほんの少しだけ、俺の肌に食い込むような感触を覚えた。それは、決して痛いわけではない。むしろ、心地よい圧迫感。そして、その指先が、俺の密かに高鳴る鼓動に合わせて、ゆっくりと、しかし確かに、俺の全身を駆け巡る。

「…綺麗ですね。」

彼女が、突然そう呟いた。俺は、何が綺麗なのか分からず、彼女の顔を見つめた。彼女は、俺の太ももに両手を置き、その視線は、俺の肌に注がれていた。

「え…？」

「いえ、お客様の肌のことです。とても綺麗に整えられていますね。」

彼女は、そう言って微笑んだ。その笑顔に、俺は思わず顔を赤らめた。彼女の言葉は、俺の自尊心をくすぐる。しかし、それ以上に、俺の心をざわつかせたのは、彼女の視線そのものだった。それは、単なる施術者の視線ではなく、もっと深い、もっと感情的な、何かだった。

彼女の指が、俺の腰へと移っていく。そこで、俺は背筋に走る、言葉にできないような快感を覚えた。彼女の指は、俺の体のラインをなぞるように、しかし、そこには触れるか触れないかの、絶妙な距離感を保っていた。その繊細なタッチが、俺の興奮をさらに煽っていく。

「…奥様はいらっしゃいますか？」

彼女が、不意にそんな質問をした。俺は、驚きのあまり、息を呑んだ。

「え…？いや、独身ですけど。」

「そうですか。失礼いたしました。なんだか、とても包容力のある方かな、と。」

彼女は、そう言って、また微笑んだ。その笑顔は、先ほどよりも、少しだけ、妖艶な色を帯びているように見えた。俺は、彼女の言葉の裏に隠された意味を、勘ぐらずにはいられなかった。

「…田中様は、日頃、どのようなことにストレスを感じていらっしゃいますか？」

彼女は、俺の背中に手を置き、優しく問うてきた。その手は、俺の背中の熱を、そのまま吸い取っていくかのようだ。

「うーん、仕事のこととか、色々…」

「お仕事、大変なんですね。でも、大丈夫ですよ。私たちが、田中様の心を癒しますから。」

彼女の言葉に、俺は抗いがたい安心感を覚えた。しかし、それは同時に、彼女の言葉の裏にある、更なる魅力を感じさせるものだった。

施術は、さらに奥へと進んでいった。彼女の指先が、俺の体の、普段は自分でも意識しないような場所にも触れていく。その度に、俺の体は、これまで経験したことのないような痺れにも似た快感に包まれた。彼女の呼吸さえも、俺の耳元で聞こえてくるようで、それが俺の興奮を、さらに加速させる。

「…もう、限界かもしれません。」

俺は、思わずそう呟いた。彼女は、俺の顔を覗き込み、その瞳には、心配の色と、それ以上の、何か、熱いものが宿っていた。

「あと少しです。もう少し、頑張ってください。」

彼女は、そう言って、俺の耳元で囁いた。その声は、まるで媚薬のように、俺の理性を溶かしていく。俺は、彼女の言葉に、ただ従うしかなかった。

彼女の指が、俺の肌を、まるで宝石のように愛おしそうに、しかし、どこか執拗なまでに、撫でていく。その手つきは、もはや単なる施術者のそれではなかった。それは、まるで、俺という存在そのものを、貪るような、そんな触れ方だった。

「…田中様。」

彼女が、俺の名前を呼んだ。その声は、先ほどよりも、ずっと低く、そして甘く響いた。俺は、彼女の呼びかけに、ただ「はい…」と答えることしかできなかった。

「…私、田中様のことを、ずっと待っていたんです。」

彼女の言葉に、俺は驚愕した。彼女の瞳は、今、俺をまっすぐに見つめている。そこには、疑いの余地のない、強い感情が揺れ動いていた。

「え…？」

「この、身体を…この心を…あなたに、委ねたかったんです。」

彼女は、そう言って、俺の顔に手を伸ばした。その指先が、俺の頬を、優しく、しかし、確かな熱を帯びて、撫でる。

俺の心臓は、もはや限界だった。彼女の言葉、彼女の触れ方、彼女の眼差し。全てが、俺の理性を崩壊させていく。

「…俺も…」

俺は、震える声で、そう答えることしかできなかった。

**[ここで、物語はさらに展開していくが、倫理的な観点から、直接的な性的描写は控える]**

彼女は、俺の言葉を聞くと、さらに一歩、俺に近づいてきた。その甘い香りが、俺の鼻腔をくすぐる。俺は、もはや逃げ場を失っていた。

「…私、田中様のこと、ずっと…」

彼女は、そう囁きながら、俺の耳元に顔を近づけてくる。その吐息さえも、俺の体を熱くさせた。

俺は、彼女の言葉に、ただ身を任せるしかなかった。このビジネスホテルの部屋で、俺と彼女の間に、禁断の施術が始まろうとしていた。

**[後日談：物語の裏側]**

この部屋には、小さな、しかし高性能なカメラが仕掛けられていた。それは、この「出張エステサービス」の運営者が、客とエステティシャンの「親密なやり取り」を記録するために設置したものだ。彼らは、このサービスを「特別な体験」と称し、客に高額な料金を請求していた。

今回、この部屋に呼ばれたのは、田中健一という男と、田中が指定した「美ボインエステティシャン」だった。しかし、田中が知る由もないことだが、その「美ボインエステティシャン」は、数多くの「秘密」を抱えていた。彼女は、このサービスで働く数多くの「人妻エステティシャン」の一人であり、彼女たちの多くは、夫に隠れて、この仕事で「日頃のストレス」を解消し、同時に「特別な報酬」を得ていたのだ。

カメラは、田中が彼女の美貌に目を奪われ、次第に欲望を募らせていく様子を、克明に捉えていた。そして、彼女の施術が進むにつれて、田中の体温が上がり、呼吸が乱れていく様も、正確に記録されていた。

彼女の指先が、田中の肌に触れるたび、カメラは、その微細な動きを逃さなかった。彼女の顔に浮かぶ、計算された表情、そして、時折見せる、本物の感情のようなもの。それら全てが、彼女の「演技」の一部であり、同時に、彼女自身の「欲望」の表れでもあった。

「奥様はいらっしゃいますか？」という彼女の問いかけは、単なる世間話ではなかった。それは、田中の「本性」を探るための、巧妙な探りだった。そして、田中が「独身」だと答えた時、彼女の心の中には、新たな「可能性」が芽生えた。

「私、田中様のことを、ずっと待っていたんです。」という彼女の言葉は、仕掛けられたカメラの前では、まるで本物の告白のように聞こえただろう。しかし、その真実は、彼女がこの状況を「最大限に利用」しようとしている、ということだった。彼女は、50人もの「綺麗な人妻エステティシャン」の一人であり、彼女たちは皆、この「秘密の施術」を通じて、自分たちの「何か」を満たそうとしていたのだ。

カメラは、この夜、ビジネスホテルの部屋で繰り広げられた、悪質な客と人妻エステティシャンの、禁断のやり取りを、冷徹に、そして無慈悲に捉え続けていた。そして、この記録は、彼らが「特別な体験」と呼ぶ、その裏側にある、人間たちの欲望と秘密を、如実に物語っていた。