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薄暗い階段を降りていくと、ベルベットのカーテンが重厚な扉を覆っていた。店名は「エデン」。その名の通り、一歩足を踏み入れると、世俗の喧騒は消え失せ、甘美な香りが鼻腔をくすぐる。壁には柔らかな照明が灯り、落ち着いた音楽が流れ、空間全体を包み込むような、妖艶な雰囲気が漂っていた。

私は、この店に常連客として通う一人だ。普段は堅物で知られる、ごく普通の会社員。だが、ここ「エデン」では、誰にも知られることのない、隠された一面を露わにすることができる。私の隠された嗜好、それは少しばかり…いや、かなりM気質なところだ。

受付に立つのは、凛とした美しさを持つ女性、レイナだった。彼女の漆黒の髪は艶やかで、深紅のリップが彼女の妖艶さをさらに引き立てている。彼女は静かに微笑み、私の名前を呼ぶと、優しく導くように奥へと案内してくれた。

奥の部屋は、薄暗く、そして驚くほど広く、二人の女性が待っていた。一人はレイナよりも少し背が低く、金髪のウェーブヘアが美しい、エルザ。もう一人は、黒髪ロングで、クールな印象の、リサだった。二人は、まるで獲物を待ち構える豹のように、微笑みを浮かべていた。

「ようこそ、お越しくださいました」

エルザが、柔らかく、そして少し挑発的な声で言った。リサは、何も言わずに、ただ私をじっと見つめていた。その視線に、私は本能的にゾッとした。

二人は私をソファに誘導すると、左右から挟み込むように座った。エルザは私の肩に、リサは私の腰に手を置き、まるで獲物を抱きしめるように、体を密着させた。その距離の近さに、私の心臓は激しく鼓動し始めた。

「今日はどんなご気分ですか？」

レイナが、私の耳元に囁いた。彼女の吐息が、私の耳朶をくすぐる。その温かさ、そして、吐息の感触に、私は全身が痺れるのを感じた。

それから、フェザータッチが始まった。二人は、まるで羽根のように柔らかな指先で、私の全身を撫でていく。その繊細なタッチに、私は恍惚とした快感に浸っていった。耳元では、淫靡な言葉が囁かれ、私の脳裏は、どんどんと混沌としていく。

「もっと…もっと強く…」

私は、思わずため息をついた。二人は、私の言葉に反応するように、より力強いタッチに変化させた。その刺激に、私は堪えきれなくなり、体全体が震え始めた。

「もう…我慢できない…」

私は、もはや理性など失っていた。二人は、私の反応を察知したかのように、オイルを手に取り、私の股間を優しく撫で始めた。そして、寸止め手コキが始まった。何度も何度も、射精寸前で止められる快感。それは、想像をはるかに超える、極上の苦痛だった。

「もっと…もっと…！」

私は、悲鳴にも似た言葉を漏らした。二人は、私の絶頂寸前の状態を存分に楽しんでいるようだった。その残酷なまでに巧みなテクニックに、私は完全に支配されていた。

そして、ついに…私は、二人が織りなす官能の世界の中で、体中の力が抜け落ち、精液を全て搾り取られるまで、何度も何度も、快楽の淵に突き落とされた。

その後、私は、ソファに倒れ込むようにして眠りに落ちた。身体中が筋肉痛のように痛かったが、それは、決して嫌な痛みではなかった。むしろ、心地よい疲労感だった。

目を覚ますと、既に二人はいなくなっていた。部屋には、静寂だけが残されていた。だが、私の心は、未だに「エデン」の甘美な記憶に満たされていた。私は、またこの店を訪れるだろう。再び、あの甘美な苦痛を味わうために。あの二人が織りなす、官能の極致を、再び体験するために。そして、私自身の、隠された欲望を満たすために。