ヒール極悪最凶トーナメント 一回戦第二試合【無料エロ動画視聴/アダルトAV】

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■ 悪の祭典、開宴

夜の帳が降り、東京湾に浮かぶ巨大な人工島「ネオ・アトランティス」は、異様な熱気に包まれていた。その中心にそびえ立つのは、漆黒の巨塔「デモンズ・ピラミッド」。今宵、ここで繰り広げられるのは、裏社会の頂点を決める「ヒール極悪最凶トーナメント」一回戦第二試合。観客席は、顔に傷跡を持つ者、異様な雰囲気を持つ者、あるいはただただ欲望に満ちた目を光らせる者たちで埋め尽くされていた。

「 ladies and gentlemen! そして、我こそは悪なりと豪語する全ての者たちよ！」

けたたましいアナウンスが、スピーカーから会場全体に響き渡る。

「今宵、貴方たちを魅了するのは、血と欲望、そして裏切りが渦巻く、史上最も卑劣なる戦い！ 『ヒール極悪最凶トーナメント』一回戦、第二試合のゴングが、今、鳴り響く！」

会場のボルテージは最高潮に達する。誰が強いのか？ いや、誰が一番悪いのか！？ その問いこそが、このトーナメントの真髄だった。

「そして、今宵、我々は新たな伝説の誕生を目撃する！ BATTLE20周年を記念して、新たな王座『バトルエクストリーム王座』が誕生するのだ！」

アナウンスに呼応するように、リング上には眩いサーチライトが照射された。その中心には、二人の男が、静かに、しかし凄まじい殺気を放ちながら立っていた。

一人は、全身を黒い革で覆い、顔には無数の傷跡が刻まれた巨漢。その異様な体躯からは、まるで鋼鉄の塊のような圧力を放っていた。彼の名は、「鋼鉄の牙」こと、ヴォルゴフ。かつて、ある国の軍隊を壊滅させ、その血塗られた伝説は裏社会に広く知れ渡っていた。

対するは、細身ながらも妖艶な雰囲気を纏う男。その鋭い眼光は、獲物を射抜く蛇のそれだった。彼の名は、「影の毒」こと、ゼノン。情報屋、暗殺者、詐欺師… 幾つもの顔を持つ彼は、その存在自体が謎に包まれていた。

「さあ、試合開始まで、あとわずか！ 観客諸君、覚悟はいいか？ これから始まるのは、貴方たちの想像を遥かに超える、極悪非道なスペクタクルだ！」

アナウンサーの煽りに、観客たちは歓声を上げ、あるいは不気味な笑いを漏らす。

ヴォルゴフは、ゆっくりと右拳を握りしめた。その拳は、まるで鉄塊のように硬く、鈍い光を放っていた。一方、ゼノンは、指先を微かに動かす。その動きは、まるで踊っているかのようだが、そこに宿る殺意は、ヴォルゴフのそれとは異質で、より陰湿で、じわじわと相手を蝕むようなものだった。

「ルールはシンプル！ 相手を戦闘不能にするか、ギブアップさせること！ ただし、これは『ヒール』のトーナメント。正々堂々などという言葉は、ここでは通用しない！」

アナウンサーの言葉に、会場はさらにざわつく。

「さあ、レフェリー！ 試合開始の合図を！」

レフェリーが、屈強な男たちが並ぶリングサイドから現れる。彼は、片手に金属製の笛を持っていた。

「…始めるんだな。」

ヴォルゴフが、低く唸るように呟いた。その声は、まるで地響きのようだった。

ゼノンは、ただ静かに微笑む。その微笑みには、一切の感情が読み取れない。

「（ふむ…この巨漢、見た目ほど単純ではなさそうだ。だが…）」

ゼノンは、静かに思考を巡らせる。彼の頭の中には、様々なシナリオが描かれていた。力でねじ伏せるか、それとも、心理的な揺さぶりで相手を崩すか。

「…（あの傷、ただの飾りではないだろう。過去に何かあったのか…？）」

ゼノンの視線は、ヴォルゴフの顔に刻まれた無数の傷跡に吸い寄せられた。

「…（いずれにせよ、この試合は、私の『芸術』の幕開けとなる。」

レフェリーが、笛を構えた。会場の喧騒が、一瞬だけ静寂に包まれる。

「…ファイト！」

笛が鳴り響くと同時に、激しい衝撃音が響き渡った。

ヴォルゴフは、文字通り猛獣のような勢いでゼノンに突進する。その拳は、岩盤を砕くかのような威力で振り下ろされる。

「ぐあっ！」

ゼノンは、寸前で身をかわす。ヴォルゴフの拳が、リングの床にめり込み、土煙が舞い上がる。

「速い…！」

ヴォルゴフは、舌打ちする。ゼノンの身のこなしは、その細身からは想像もつかないほど素早かった。

「油断したな、野獣。」

ゼノンは、ニヤリと笑う。そして、懐から小さな小瓶を取り出した。

「これは…？」

ヴォルゴフは、警戒しながらゼノンを見つめる。

「ただの、香水さ。君の鼻を、少々刺激するためにね。」

ゼノンは、小瓶の蓋を開け、その中身を空中に撒いた。すると、鼻を突くような、しかしどこか甘美な香りが会場に広がる。

「…くっ！」

ヴォルゴフは、思わず鼻を押さえる。その香りは、彼の感覚を鈍らせ、思考を混乱させる効果があった。

「これが、私の『毒』だ。」

ゼノンは、さらに素早い動きでヴォルゴフに接近する。ヴォルゴフの動きが鈍った隙を逃さず、彼の顔面に渾身の蹴りを放つ。

「ぐおおおお！」

ヴォルゴフは、その衝撃で後方に吹き飛ばされる。しかし、彼はすぐに立ち上がり、その巨体を揺るがす。

「…小賢しい真似を…！」

ヴォルゴフは、怒りを露わにする。その目は、血走っていた。

「（やはり、単純な力だけでは勝てんか。しかし…）」

ヴォルゴフは、自身の傷跡を撫でる。その表情には、過去の苦しみと、それを乗り越えてきた強さが刻まれていた。

「（あの傷…あれを負った時、俺は何度も死にかけた。だが、それでも生き残った！ その俺を、お前ごときに倒させるわけにはいかん！」

ヴォルゴフは、再びゼノンに突進する。今度の彼の攻撃は、以前にも増して苛烈だった。一発一発の拳に、怒りと破壊の衝動が込められている。

ゼノンは、その攻撃を捌きながら、静かに微笑みを深める。

「（素晴らしい…その怒り、その執念…それが、私をさらに興奮させる。」

ゼノンは、ヴォルゴフの攻撃の隙間を縫うように、鋭い爪で相手の皮膚を引っ掻く。ヴォルゴフの体に、いくつもの赤い線が刻まれていく。

「ぐぅ…！」

ヴォルゴフは、痛みを感じながらも、その攻撃を止めない。彼は、ゼノンの素早さと、その毒のような攻撃に翻弄されながらも、決して諦めなかった。

「（これが、BATTLE20周年の記念試合だ。ただ勝つだけでは意味がない。観客を、そして自分自身を、最高に楽しませてくれるような…）」

ゼノンは、試合を「芸術」として捉えていた。観客の熱狂、相手の絶望、そして勝利の美酒。それらを全て手に入れるために、彼はあらゆる手段を講じる。

「（あの男は、過去の傷に囚われすぎている。だが、その傷が、彼をこれほどまでに強くしたとも言える。」

ゼノンは、ヴォルゴフの攻撃をかわしながら、彼の傷跡を観察する。

「（この傷は…毒によるものか、それとも…）」

ゼノンの思考は、さらに深まる。彼の興味は、単なる勝利だけでなく、相手の「物語」にまで及んでいた。

「（だが、どんな物語も、ここで終焉を迎える。」

ゼノンは、懐からさらに別の物を取り出した。それは、銀色の細い針だった。

「…！」

ヴォルゴフは、その針を見た瞬間、顔色を変える。その針は、彼にとって、過去の悪夢を蘇らせるものだった。

「これは…！」

「そう、君の忌み嫌う『医療器具』だよ。」

ゼノンは、針を巧みに操りながら、ヴォルゴフに迫る。

「（この針には、特殊な神経毒が塗布されている。一度刺されば、君の全身は麻痺し、力は急速に失われていく。」

ゼノンは、ヴォルゴフの攻撃を避けながら、その針を狙う。ヴォルゴフは、必死に攻撃を仕掛けるが、その動きは明らかに鈍くなっていた。

「…くそっ！」

ヴォルゴフは、怒りと恐怖に震える。彼は、過去にこの針によって、一時的に全身麻痺の状態に陥った経験があった。

「（もう、あの時のようには…！」

ヴォルゴフは、最後の力を振り絞り、ゼノンに渾身のパンチを繰り出す。しかし、そのパンチは、ゼノンの素早い動きには届かず、空を切る。

「…終わりだ。」

ゼノンは、ヴォルゴフの腕に、素早く針を突き刺した。

「ぐ…あああ！」

ヴォルゴフは、激しい痛みに叫び声を上げる。彼の腕が、急速に麻痺していくのが分かる。

「（…ダメだ…力が入らない…！」

ヴォルゴフは、その巨体を支えきれず、リングに倒れ込む。

「…！」

観客席から、どよめきが起こる。

「…残念だったな、野獣。」

ゼノンは、倒れ伏したヴォルゴフを見下ろし、冷ややかに告げる。

「（これが、私の『芸術』の、そして『バトルエクストリーム王座』への、最初のステップだ。」

レフェリーは、ヴォルゴフの元に駆け寄り、彼の様子を確認する。

「…ノックアウト！ 勝者、ゼノン！」

アナウンサーの声が、会場に響き渡る。観客たちは、興奮した声援を送り、あるいは静かに、次なる戦いを予感させるような視線を送っていた。

ゼノンは、ゆっくりとリング中央に立つ。その顔には、満足げな笑みが浮かんでいた。

「（バトル20周年…新たな王座『バトルエクストリーム王座』…。」

彼は、その王座を見据える。

「（これは、始まりに過ぎない。この世の『悪』の頂点に立つのは、この私だ。」

夜空には、幾つもの星が輝いていた。しかし、デモンズ・ピラミッドに灯る闇の光は、それらを凌駕するほど強烈だった。

「ヒール極悪最凶トーナメント」一回戦第二試合。勝者は、「影の毒」ゼノン。しかし、その敗北は、既に新たな物語の序章に過ぎなかった。この、悪の祭典は、まだ始まったばかりなのだ。