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■ 浅草の夕暮れ、人情と欲望の交差点

浅草の仲見世通りは、夕暮れ時というのに喧騒に包まれていた。色とりどりの土産物屋、甘い匂いを放つ菓子屋、そして大勢の観光客と地元の人々。その中に、一際目立つ男がいた。歳の頃は三十代半ば、端正な顔立ちに、どこか人を食ったような笑みを浮かべている。彼の名は、健一。自称「ナンパ師」。この日、彼のターゲットは、下町情緒あふれる浅草に住む「綺麗な人妻」だった。

「しかし、予想以上に手強いな」

健一は心の中で呟いた。浅草という土地柄、老若男女問わず活気があり、人々の笑顔が眩しい。しかし、その一方で、義理人情に厚いという（健一の勝手な）イメージが、彼のナンパの邪魔をしているようだった。声をかける相手は、皆、楽しそうに友人や家族と談笑しており、一見、隙がない。

「まあ、焦りは禁物だ。ナンパ師としての腕の見せ所は、こういう時こそ発揮されるんだ」

健一は、人混みを避けながら、ゆっくりと歩みを進めた。彼の目は、群衆の中に紛れ込む、ほんのわずかな「隙」を探していた。それは、ふとした瞬間の寂しそうな表情、あるいは、疲れ切ったような溜息。そういう「欲求不満のメスの匂い」を、彼は嗅ぎ分けるのが得意だった。

しばらく歩くと、健一の目に留まる人物が現れた。少し年配の女性が、一人でベンチに座って、遠くの景色を眺めている。その横顔には、どこか物憂げな影があった。健一は、すっとその女性の傍らに歩み寄った。

「こんばんは。素敵な夕日ですね」

健一が優しく声をかけると、女性はゆっくりと顔を上げた。年齢は五十代後半だろうか。皺は刻まれているものの、その瞳は澄んでおり、かつてはさぞかし美人だったであろう面影を留めている。

「あら、ありがとう。本当に綺麗ね」

女性は、健一の言葉に穏やかに微笑んだ。健一は、その微笑みに、かすかな「渇き」を感じ取った。

「お一人でいらっしゃったんですか？もしよろしければ、少しお話しませんか？」

健一は、あくまで紳士的に、しかし、どこか誘うような口調で誘いをかけた。女性は一瞬ためらったようだったが、やがて、小さな頷きを返した。

「ええ、まあ。主人はもう…」

言葉を濁す女性に、健一はさらに歩み寄った。

「世の中、綺麗事ばかりじゃありませんよね。時には、ちょっとした息抜きも必要だと思います」

健一は、女性の肩にそっと手を置いた。その指先が、女性の背中を優しく撫でる。女性は、微かに身を震わせた。

「あなた、面白い人ね」

女性は、健一の顔をじっと見つめた。その瞳の奥に、これまでとは違う光が宿っているのを、健一は見逃さなかった。

「嬉しいです。あなたのような素敵な方にそう言っていただけると」

健一は、女性の頬にそっと触れた。女性は、その手に身を委ねるように、目を閉じた。

「もう、ずいぶんと…」

女性の声は、か細く、切なそうだった。健一は、その言葉を遮るように、女性の唇にそっと指を這わせた。

「大丈夫。私が、あなたを潤してあげますから」

健一の言葉に、女性の顔が紅潮した。彼女の身体が、健一の手に吸い寄せられるように、さらに近づいてくる。

「…本当に？」

女性の声は、甘く、期待に満ちていた。健一は、女性の耳元で囁いた。

「ええ。とびきりのご馳走を、用意していますから」

健一は、女性の手を取り、人通りの少ない路地へと誘った。そこには、夜の帳が降り始め、静寂が支配していた。

「…ここ？」

女性が不安げに尋ねる。健一は、彼女の背中を優しく押し、壁に背をつけた。

「大丈夫。誰も見ていない」

健一は、女性の顔を覗き込み、その唇を奪った。女性は、最初は戸惑っていたものの、やがて、健一の熱いキスの応酬に応じた。彼女の身体からは、先ほどまで感じていた「渇き」が、より一層強く、健一の全身を駆け巡る。

「…もっと」

女性は、健一の首に腕を回し、さらに深く求めた。健一は、女性の服のボタンを一つ、また一つと外していく。露出した肌に、夜風が心地よく触れる。

「あなた、本当に…すごいわね」

女性は、息を切らしながら、健一の胸に顔を埋めた。健一は、彼女の柔らかな肌を撫でながら、もう一方の手で、彼女のズボンのベルトに手をかけた。

「まだまだ、これからですよ」

健一は、女性の身体を抱き上げ、近くのホテルの部屋へと導いた。部屋に入ると、女性は、まるで囚われの姫のように、健一の服を脱がせるのに必死だった。

「早く…早くして…」

女性の声は、もはや理性のかけらもない、欲望の叫びだった。健一は、その声に、さらに火がつくのを感じた。

「今、すぐに」

健一は、女性の身体をベッドに横たえ、その上から覆いかぶさった。女性の目は、期待と興奮で輝いている。

「…私、ちゃんと、あなたに尽くしますから」

女性は、健一の腰に絡みつき、その熱い肉棒を求めた。健一は、女性の口元に、自身のそれを近づける。

「まずは、ここから始めましょうか」

健一の言葉に、女性は恍惚とした表情を浮かべ、その下のお口を大きく開けた。健一は、自身のものを、その奥へとゆっくりと挿入していく。女性は、その感触に、喘ぎ声を漏らした。

「…あぁ…そこ…もっと…」

女性の舌が、健一のものを巧みに弄ぶ。その動きは、経験豊富であり、健一の欲望をさらに掻き立てた。

「…ダメだ…もう、我慢できない…」

健一は、女性の身体をさらに激しく求め始めた。女性は、健一の攻撃的な動きに、必死で応じようとする。

「…ひぃ…やだ…もう…」

女性は、健一の激しさに、声を上げて喘いだ。彼女の身体は、激しい快感に震えている。健一は、女性の身体をさらに奥へと突き刺し、その快感の頂点へと導いた。

「…んん…ん…」

女性は、激しいオーガズムに達し、健一の身体に力を込めた。健一は、その余韻に浸る間もなく、女性の身体をさらに求めた。

「まだ、終わりじゃない。お前には、もっと躾が必要だ」

健一は、女性の身体を翻し、新しい体勢へと移行させた。女性は、健一の言葉に、一抹の不安を感じながらも、その命令に従った。

「…はい…」

健一は、女性の穴を、さらに深く、激しく突き刺していく。女性は、その度に、苦悶とも快感ともつかない声を漏らした。

「…あぁ…もう、無理…」

女性は、健一の激しさに、耐えきれない様子だった。健一は、彼女の耳元で囁いた。

「大丈夫。すぐに終わらせてやる」

健一は、さらに数回、激しく突き刺し、そして、女性の奥へと、熱い精液を放出した。

「…んん…ん…」

女性は、健一の精液に、全身を震わせた。健一は、満足げに微笑み、女性の顔を見つめた。

「ごちそうさま。美味しかったよ」

健一の言葉に、女性は、呆然とした表情で、彼を見つめ返した。

「…あなた…」

「これで、少しは寂しさも埋まったかな？」

健一は、女性の髪を優しく撫でた。

「…ええ…」

女性は、かすかに微笑んだ。その笑顔は、先ほどまでの絶望的な表情とは異なり、どこか晴れやかなものだった。

「さあ、もう夜も遅い。そろそろ帰らなければ」

健一は、女性に服を着せるのを手伝いながら、そっと言った。

「…ありがとう。本当に…」

女性は、健一に深く頭を下げた。健一は、彼女の頭を優しく撫で、部屋を出た。

浅草の街は、静寂を取り戻していた。健一は、月明かりの下、一人、歩き出した。彼の心には、満たされたような、それでいて、どこか虚しさを感じるような、複雑な感情が渦巻いていた。

「これも、人情、かな…」

健一は、かすかに微笑んだ。

「ブラボー！」

彼は、夜空に向かって、小さく呟いた。

（了）