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■ 湯けむりに霞む、秘められた悦楽

年度末、心身ともに擦り減った私は、自分へのご褒美として、毎年恒例の温泉旅館へと足を運んだ。都心から車を走らせること数時間、山深い静寂の中に佇むその旅館は、古き良き日本の趣を今に伝え、訪れる度に私を癒してくれる。

今回、私を担当してくれた仲居さんは、息をのむほどの美人だった。艶やかな黒髪は夜の帳のように滑らかで、肌は絹のようにきめ細やか。燃えるような紅い唇は、触れるたびに甘い香りを放ちそうなほど妖艶で、その瞳は、夜空に瞬く星のように神秘的な輝きを湛えていた。彼女の纏う着物からは、かすかに菖蒲の香りが漂い、私の疲れた心を一瞬で浄化していくかのようだった。

「○○様、ようこそお越しくださいました。本日、○○様のお部屋をご案内させていただきます、仲居のさつきと申します。」

深々とお辞儀をする彼女の指先は、まるで白鳥の羽根のように細く、しなやかだった。その声は、まるで澄んだ泉のせせらぎのように心地よく、私の耳朶をくすぐった。

部屋に通されるまでの間、私はさつきさんの手を取って、さりげなく浴衣の帯を直すふりをしてみた。肌に触れた彼女の体温は、予想以上に熱く、私の指先は微かな震えを覚えた。彼女は驚いた様子もなく、ただ微笑むだけだった。

「○○様、お部屋までご案内いたします。」

部屋の襖を開けると、そこには雅やかな掛け軸と、窓の外に広がる静かな庭園があった。しかし、私の目はもう、さつきさんの艶めかしい肢体から離れることができなかった。細い腰、豊かな胸、そして程よく丸みを帯びたヒップライン。彼女の纏う着物の隙間から覗く肌は、まるで露に濡れた花びらのように瑞々しく、私の下心を掻き立ててやまなかった。

「さつきさん、この旅館には、あなたのような美しい仲居さんが、他にもいらっしゃるのですか？」

私は、探るような視線を彼女に投げかけた。彼女は一瞬、目を伏せたが、すぐに私と目を合わせ、妖艶な微笑みを浮かべた。

「○○様、お目が高い。当館には、美しく、そして熟練した仲居が、数多くおります。」

その言葉は、私にとって、まるで天からの啓示だった。この旅館に、私を癒してくれる、美しく熟した果実たちが、隠されている。

彼女は、私の様子を察したのか、かすかに顔を赤らめながら、言った。

「実は、仲居の仕事は、見た目以上に体力を使います。特に、夜の宴席での立ち振る舞いや、お客様への細やかな気配りなど、精神的にも肉体的にも、かなりの疲労が蓄積いたします。最近は…、そういったことも、ご無沙汰しております。」

その言葉を聞いた私は、さらに胸が高鳴った。彼女の言葉には、隠された誘惑が満ちていた。

「それは、残念ですね。もし、少しでも、癒しが必要であれば、私にできることがあれば、何でも言ってください。」

私は、彼女の頬にそっと触れた。予想通りの、温かく、そして柔らかな感触。彼女の瞳が、潤んでいくのが見えた。

「○○様…。」

彼女の声は、かすかに震えていた。私の指先は、彼女の頬を伝って、顎のラインをなぞった。彼女は、目を閉じて、私の手を受け入れた。

「おや？案外、まんざらでもなさそうですね。」

私の言葉に、彼女は、かすかに頬を膨らませた。その仕草は、まるで戯れる子猫のようで、私の心をさらに惹きつけた。

「○○様、お部屋へのお料理を、ご準備させていただきます。」

彼女は、そう言って部屋を出て行こうとした。しかし、私は、彼女の腕を掴んだ。

「待ってください、さつきさん。まずは、私と一緒に、露天風呂に浸かりませんか？今日一日の疲れを、ゆっくりと癒しましょう。」

彼女は、しばらくの間、私の顔をじっと見つめていた。その瞳には、戸惑いと、そして、かすかな期待の色が浮かんでいた。

「…はい、○○様。」

彼女は、小さく頷いた。

露天風呂は、夜空の下、満天の星を映し出していた。湯けむりが立ち込め、辺りは幻想的な雰囲気に包まれていた。私は、さつきさんの隣に座り、彼女の肩にそっと手を置いた。彼女の肌は、温泉の湯で、さらに艶めかしく輝いていた。

「さつきさん、あなたの美しさは、まるでこの温泉のようです。静かで、そして、奥深い。」

私の言葉に、彼女は、恥ずかしそうに俯いた。

「○○様、お上手なんですね。」

「いや、事実を言っただけです。あなたのような美しい女性に囲まれて、さらに癒されるとは、この旅館は、まさに秘境ですね。」

私は、彼女の耳元で囁いた。彼女の肩が、微かに震えるのを感じた。

「○○様、当館には、私以外にも、皆様に心を込めておもてなしをさせていただく、熟練の仲居が、おります。皆様、それぞれに、個性豊かで、お話も上手な方ばかりです。」

彼女の言葉は、まるで、私を誘うかのようだった。

「なるほど。それは、ますます楽しみになってきました。」

私は、彼女の腰に手を回し、そっと引き寄せた。彼女の体は、私の腕の中で、熱を帯びた。

「○○様、もう、お風呂から上がりませんか？お部屋で、ゆっくりとお話でも。」

彼女の声は、熱を帯び、かすかに喘ぐような声色になっていた。

部屋に戻ると、そこには、先ほどとは違う、さらに妖艶な雰囲気の仲居が、私を待っていた。彼女は、さつきさんとはまた違った魅力を持つ、熟女だった。艶やかな黒髪は、若々しさを保ちつつも、その佇まいには、人生の深みが滲み出ていた。

「○○様、さつきさんから、お話は伺っております。この度は、私にお任せください。」

彼女の声は、低く、そして甘かった。その瞳は、私を包み込むような温かさを持っていた。

その夜、私は、さつきさんの導きで、さらに数名の仲居さんと出会った。彼女たちは皆、それぞれの人生経験に裏打ちされた、美しさと魅力を湛えていた。ある者は、艶やかな着物で、大人の色気を醸し出し、ある者は、朗らかな笑顔で、私の心を和ませた。

彼女たちとの会話は、まるで、熟成されたワインのように、深みを増していった。それぞれの人生の物語、喜びや悲しみ、そして秘められた願望。それらを語り合ううちに、私は、彼女たちの内面にも、深く触れていくことができた。

深夜、私は、一人、部屋の縁側で、月を眺めていた。湯けむりに霞む夜空には、満天の星が輝いていた。今日の出来事は、まるで夢のようだった。しかし、私の胸には、温かい余韻が残っていた。

この旅館は、ただの温泉旅館ではなかった。それは、人生の疲れを癒し、そして、失われかけていた悦楽を取り戻すための、特別な場所だった。そして、そこにいた16人の熟女たちは、私に、人生の豊かさを、改めて教えてくれた。

彼女たちの美しさは、外見だけではなかった。それは、人生という長い旅路の中で培われた、経験、知恵、そして、優しさから生まれる、内面からの輝きだった。

私は、静かに微笑んだ。来年も、きっと、この旅館を訪れるだろう。そして、彼女たちに、再び会えることを、楽しみにしながら。