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## 禁断の火照り

真夜中の静寂が、普段は静まり返っているはずの寝室に、不穏な熱を帯びていた。ベッドの上で、綾香は息を潜めていた。隣には、夫の健一が眠っている。しかし、その眠りは浅く、綾香の心臓は早鐘のように鳴っていた。

数週間前、綾香の秘密が暴かれた。いつものようにスマートフォンに届いたメッセージ。それは、健一の目には触れないようにと、細心の注意を払っていたはずだった。しかし、ある夜、綾香がうたた寝をしている隙に、健一はそれを発見してしまったのだ。

「誰だ？この…『ケンタ』ってのは？」

震える声で放たれた健一の言葉に、綾香の全身から血の気が引いた。言い逃れはできなかった。正直に話すしかなかった。

「…友達。」

その「友達」が、ただの友達ではなかったことなど、健一にはすぐに分かった。綾香の顔色、声の震え、そして何より、彼女の身体から放たれる、普段とは違う、微かな香りの変化。すべてが、綾香の嘘を物語っていた。

その夜から、二人の関係は急速に冷え込んだ。健一は、怒りと悲しみ、そして何よりも深い嫉妬に苛まれていた。綾香の、豊満で、触れるたびに柔らかな感触を放つ、いわゆる「マシュマロボディ」を、自分以外の男が求めていたという事実。それは、健一のプライドを深く傷つけた。

普段は温厚で、綾香に甘々だった健一が、豹変した。無口になり、綾香の顔も見ようとしない。食事も別々になり、寝室さえも別々になった。綾香は、健一の冷たい態度に、後悔の念に苛まれながらも、どうすることもできなかった。

「ごめん…本当に、ごめんね。」

幾度となく謝罪の言葉を口にしたが、健一の心に届いているかは分からなかった。ただ、健一の瞳の奥に燃える、静かな炎のようなものだけは感じていた。それは、憎しみとは少し違う、もっと複雑で、激しい感情だった。

そして今夜。健一が、静かに綾香の寝室に入ってきた。その顔には、いつもの冷たい表情ではなく、どこか狂気じみた光が宿っていた。

「…健一？」

綾香の声は、かすかに震えていた。健一は何も言わず、綾香に近づいてくる。その手は、綾香の頬にそっと触れた。しかし、その指先には、いつもの優しさとは違う、切羽詰まったような熱が帯びていた。

「綾香…」

健一の声は、掠れていた。その視線は、綾香の胸元に釘付けになっている。普段なら、その視線に照れて顔を赤らめる綾香だったが、今は、身体の奥底から湧き上がる、言いようのない感覚に、ただ身を委ねるしかなかった。

健一の指先が、綾香の首筋をなぞる。そのまま、ゆっくりと、彼女の柔らかな身体へと降りていく。触れるたびに、綾香の身体は熱を帯びていく。まるで、長い間冷え切っていた身体に、突如として火が灯されたかのようだった。

「…ダメ…」

綾香は、か細い声で制止しようとした。しかし、その言葉は、健一の情熱を煽るだけだった。健一は、綾香の身体に縋りつくように、彼女の柔らかな肌を貪るように求めた。

「お前は、俺だけのものだ…」

健一の吐息が、綾香の耳元に熱く響く。その言葉には、失った信頼を取り戻そうとする焦り、そして、激しい嫉妬心が滲んでいた。

健一の指先が、綾香の豊満な胸を鷲掴みにする。ぷるんとした柔らかな感触に、健一の指が沈み込む。綾香は、息を呑んだ。久しぶりの、健一からの触れ合い。それは、彼女が失っていた、温もりでもあり、そして、罪悪感でもあった。

「…気持ちいいのか？」

健一の声には、かすかな震えがあった。綾香は、顔を上げることができない。ただ、健一の熱い視線が、自分の身体を焼き尽くすような感覚に、身体が微かに震えた。

健一は、綾香の唇に、自分の唇を重ねた。それは、愛情のキスではなく、所有欲のキスだった。綾香の身体は、健一の激しいキスに、抗うように、しかし、どこか求めているように、反応する。

二人の身体は、絡み合い、熱を帯びていく。綾香の、マシュマロのように柔らかく、弾力のある身体は、健一の求めるままに、その形状を変えていく。指先が触れるたびに、綾香の身体から、熱い液体が滲み出す。

「…あ…ん…」

綾香の吐息が、寝室に響く。健一は、綾香の身体のすべてを、貪るように求めていた。普段は、彼女の可愛らしさ、そして、その豊満な身体に、甘く優しく触れていた健一だった。しかし、今の彼は、まるで飢えた獣のように、綾香の身体を求めていた。

「…こんなに、気持ちいいのか…」

健一の声には、驚きと、そして、満足感が混じっていた。嫉妬心という、黒い感情が、彼を突き動かしていた。綾香の身体を、自分だけが独占したい。その激しい欲求が、彼を熱狂させていた。

綾香の身体は、健一の刺激に、敏感に反応した。どこを触られても、全身が甘く痺れるような感覚に襲われる。マシュマロのように柔らかい肌は、健一の指先によって、さらに熱を帯び、汗ばんでいく。

「…もっと…」

綾香は、思わず漏らした。健一は、その言葉を逃さなかった。さらに激しく、綾香の身体を求め始めた。二人の身体は、汗だくになりながら、乱れ乱れた。

健一の、荒い息遣いが、綾香の耳元に響く。彼女の、豊満な胸は、健一の激しい動きによって、上下に揺れていた。その姿は、まるで、情熱の炎に包まれた、官能的な絵画のようだった。

「…ダメ…もう…」

綾香の身体は、限界に近づいていた。健一の、切迫したような、そして、どこか切ないような表情。その顔を見ながら、綾香は、失った信頼を取り戻すためには、この激しい情熱に身を任せるしかないのだと、悟っていた。

健一の、全身全霊を込めた一撃。綾香の身体は、その衝撃に、激しく震えた。熱い波が、全身を駆け巡り、彼女は、声にならない叫びをあげた。

「…あ…っ…！」

二人の身体は、熱い汗にまみれ、静かに重なり合った。健一の、荒い息遣いが、次第に落ち着いていく。綾香は、健一の胸に顔を埋めた。

「…ごめんね…」

綾香は、再び謝罪の言葉を口にした。健一は、綾香の背中を優しく撫でた。その手には、先ほどまでの激しさとは違う、温かい愛情が戻っていた。

「…もう、二度と、俺を裏切るなよ。」

健一の声は、かすかに震えていた。綾香は、健一の胸に顔を強く押し付けた。

「…うん…もう、しない。」

真夜中の寝室に、二人の熱い吐息だけが、静かに響いていた。嫉妬という名の炎は、激しい情熱へと昇華され、二人の間には、新たな絆が芽生えようとしていた。綾香の、マシュマロのような身体は、健一の熱に、まだ微かに火照っていた。