美麗熟女 律子さん（50歳）【無料エロ動画視聴/アダルトAV】

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■ 潮騒の残響

海鳴りが耳にこびりついて離れない。夕暮れ時、波打ち際で一人佇む母、節子の横顔には、どこか諦めのような、そして言いようのない悲しみが影を落としていた。潮風が節子の白髪を撫で、その細い肩を震わせる。

「健一、まだ帰らないの？」

遠くで、節子の声がかすかに響いた。しかし、その声が届いているのかいないのか、砂浜の奥で膝を抱える息子の姿は微動だにしなかった。健一、三十歳。未だに実家暮らしで、定職にも就かず、ただただ時間を浪費している。世間では「パラサイト・シングル」などという言葉が踊るが、健一の場合はそれすら生易しい。彼は、母親に依存し、その愛情に溺れ、自立という言葉をとうに忘れてしまっていた。

節子はため息をついた。いくつものため息が、この家には淀んでいた。健一が子供の頃は、活発で賢い子だった。将来は医者か弁護士か、どんな立派な大人になることか。そう夢見て、節子は夫亡き後、女手一つで健一を育て上げた。しかし、思春期を過ぎた頃から、健一の様子がおかしくなった。学校に行かなくなり、友達との付き合いも絶ち、ただ部屋に閉じこもるようになった。節子は、息子の変化に戸惑い、心配し、必死に手を差し伸べた。だが、健一はますます母親の庇護に安住し、外の世界との繋がりを断っていった。

「健一、ご飯だよ」

節子は、数日前から冷めきった夕食の準備をしながら、何度目か分からない呼びかけをした。返事はない。いつものことだ。節子は、健一の部屋のドアをそっと開けた。暗い部屋の片隅で、健一がうずくまっている。その顔は青白く、目は虚ろだ。

「健一…大丈夫？」

節子が近づこうとすると、健一は顔を上げた。その目に宿った光は、節子が知っている息子の光ではなかった。それは、飢えた獣のような、狂おしい光だった。

「母さん…」

健一の声は、掠れていた。節子は、息子の異様な雰囲気に、背筋に冷たいものを感じた。

「どうしたの？顔色が悪いわよ」

節子が優しく問いかける。健一は、ゆっくりと立ち上がった。その足取りは、ふらついていた。節子の目の前で立ち止まり、じっと節子を見つめる。その視線に、節子は息を呑んだ。それは、愛情でも、甘えでも、尊敬でもない。もっと、根源的で、原始的な、衝動に満ちた視線だった。

「母さん…母さん、俺、もうダメなんだ」

健一が、震える声で言った。

「何がダメなの？何かあったの？」

節子が心配そうに尋ねる。健一は、節子の手を掴んだ。その手は、異常に熱かった。

「もう、どうしようもなく…苦しいんだ」

健一の言葉は、次第に熱を帯びていく。節子は、健一の手を振り払おうとしたが、健一の力は、節子の想像以上に強かった。

「健一！離しなさい！」

節子が叫ぶ。しかし、健一は聞こうとしない。その目は、節子の顔を、首を、そして胸を、貪るように見つめていた。

「母さん…母さんの匂いがする…」

健一が、節子の首筋に顔を埋めた。節子は、恐怖で体が硬直した。息子の、まるで狂ったような熱情が、節子に襲いかかる。

「やめなさい！健一！あなた、何を…」

節子の言葉は、健一の荒い息遣いに掻き消された。健一の体は、節子にぴったりと張り付いていた。その体から発せられる熱と、抑えきれない衝動が、節子を圧倒していく。

「母さん…俺、母さんがいないと…生きていけないんだ…」

健一の声が、節子の耳元で震える。節子は、必死に抵抗したが、健一の力は圧倒的だった。そして、健一は、節子に、その身を委ねた。

その夜、静かな家は、二人の乱れた息遣いと、節子の嗚咽に包まれた。節子は、何が起きているのか、理解できなかった。これは、現実なのか、それとも悪夢なのか。健一の、自分への執着と、理性を失った衝動が、節子を押し潰していく。

夜が明け、朝日が部屋に差し込む頃、節子は、虚ろな目で天井を見つめていた。隣には、穏やかな寝息を立てる健一がいる。その姿は、まるで何もなかったかのように、無邪気で、幼い。しかし、節子の心には、深い傷跡が刻まれていた。

節子は、そっと健一の顔を見つめた。この、いつまでも成長しない息子。そして、自分自身も、息子から逃れることができなかった。親離れできない息子と、息子から離れられない母親。その歪んだ関係は、やがて、取り返しのつかない場所へと二人を連れて行ってしまった。

節子は、窓の外に広がる青い海を見た。波は、静かに、そして執拗に、浜辺を洗っていた。まるで、あの夜の出来事を、静かに、しかし決して忘れさせないかのように。

「健一…」

節子は、かすかに呟いた。その声は、潮騒に掻き消され、誰にも届かなかった。ただ、節子の胸の中に、重く、沈んでいくばかりだった。この、終わりのない潮騒の残響と共に。