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初夏の陽射しが、新居の窓ガラスをキラキラと照らし出していた。汗ばんだ肌に、心地よい風が吹き抜ける。従兄弟の悠太は、汗を拭いながら、運び込んだ段ボール箱を指差した。

「これで大物家具は終わりかな。あとは細かいものだけだ」

「ありがとう、悠太。本当に助かるよ」

俺、健太は、新居での生活に胸を躍らせていた。都会の喧騒から離れ、静かな自然に囲まれたこの家は、俺がずっと夢見ていた場所だ。悠太とは、物心ついた頃からずっと一緒だった。子供の頃は、夏休みになると毎日のように田舎の家で過ごし、泥まみれになって遊んだ。大人になってからは、それぞれ別の道を歩んできたけれど、心の距離は変わらず近かった。

「いや、気にしないでくれ。健太の新しい生活が始まるんだ。俺も楽しみだよ」

悠太は、屈託のない笑顔でそう言った。その笑顔に、俺はいつも癒されていた。

午前中の作業で、体は程よく疲れていた。休憩を兼ねて、リビングの床に腰を下ろす。悠太も隣に座り、ペットボトルの水を喉に流し込んだ。

「それにしても、すごいな、この家。こんなに広い庭、憧れるよ」

「まあね。でも、手入れが大変そうで、今からちょっと心配なんだ」

「俺も手伝うよ。暇な時は、いつでも来てくれ」

「本当？心強いな。でも、悠太も忙しいだろうに」

「大丈夫。健太のためなら、いくらでも時間を作るさ」

悠太の言葉に、俺は胸が熱くなった。いつも俺のことを気遣ってくれる悠太の優しさに、改めて感謝した。

しばらくの間、俺たちは移り住んできた街の話や、昔の思い出話に花を咲かせた。子供の頃の些細な出来事も、今となっては懐かしい宝物だ。笑い声が、新しい家の中に響き渡った。

昼食は、近所のスーパーで買ったお弁当を食べた。青空の下、庭のベンチに座って食べるお弁当は、格別だった。風に揺れる木々の葉ずれの音、鳥のさえずり。都会では決して味わえない、穏やかな時間が流れていた。

「それにしても、健太。一人暮らし、大丈夫か？」

食後、悠太がぽつりと呟いた。

「大丈夫だよ。もう子供じゃないんだし」

「まあ、そうだけどさ。何かあったら、いつでも俺に連絡しろよ」

「うん、ありがとう。でも、一人でやってみるよ」

俺は、悠太の心配を振り払うように、明るく答えた。でも、心の奥底では、悠太の温かい言葉に救われている自分もいた。

午後も、二人は黙々と作業を続けた。細々とした荷物を片付け、家具を配置していく。汗をかき、肌と肌が触れ合う瞬間があった。その度、俺の心臓は、ほんの少しだけ速くなった。

「あ、ごめん」

箱を運ぶ途中で、悠太の腕が俺の肩に触れた。その感触に、俺は思わず息を呑んだ。悠太も、少し驚いたような顔をして、すぐに手を離した。

「いや、大丈夫。俺も気を付けるよ」

そんな些細な出来事が、二人の間に、今までなかったような緊張感を生んだ。部屋の空気は、先ほどまでとは明らかに違っていた。

夕食を終え、作業もほとんど終わった。夜風が涼しく心地よかった。俺は、悠太に「もう少しだけ、ゆっくりしていかない？」と誘った。

「うん、いいよ。もう一枚、ビールでも飲もうか」

リビングのソファに並んで座った。薄暗い部屋に、ビールの泡立つ音が響く。悠太が、俺の肩にそっと手を置いた。

「今日、本当にお疲れ様」

その声は、いつもより少しだけ低かった。俺は、悠太の手に、そっと自分の手を重ねた。温かい感触。指先が、絡み合った。

悠太の視線が、俺の顔を捉えた。その瞳には、今まで見たことのないような熱が宿っていた。俺は、それを否定できなかった。

「悠太…」

俺の声は、掠れていた。悠太は、ゆっくりと顔を近づけてきた。俺も、抵抗しなかった。唇が触れ合う。甘く、熱い、初めての感覚。

唇が離れる。二人の間には、沈黙が流れた。しかし、その沈黙は、心地よいものであった。悠太の手が、俺の頬を撫でる。その温かさに、俺は安らぎを感じた。

「健太…」

悠太の声が、俺の耳元で囁かれた。その声に、俺は理性を失いかけた。

悠太の指が、俺の服の隙間を滑り込んだ。熱い肌に触れる。俺の体は、悠太の触れる場所全てに、敏感に反応した。

「悠太…、ダメだよ…」

言葉とは裏腹に、俺の体は悠太に惹きつけられていた。悠太の唇が、俺の首筋に吸い付く。熱い吐息が、肌を焦がした。

二人の体は、自然と密着していった。互いの鼓動が、激しく響き合う。ソファの上で、二人の体は絡み合い、熱を帯びていった。

悠太の指が、俺の服を剥ぎ取っていく。露わになった肌に、悠太の指先が這う。くすぐったいような、痛いような、不思議な感覚。俺の喘ぎ声が、部屋に響き渡った。

悠太の熱い唇が、俺の胸に吸い付く。その刺激に、俺の体は激しく震えた。

「健太…、綺麗だよ…」

悠太の声が、俺の耳元で囁かれた。その言葉に、俺はさらに興奮した。

俺の手が、悠太の背中に伸びた。硬く引き締まった筋肉に触れる。その感触に、俺はさらに理性を失いかけた。

悠太の指が、俺の股間へと忍び寄る。その刺激に、俺の体は限界を超えそうになった。

「悠太…、はやく…」

俺の声は、もはや囁きにすらなっていなかった。悠太は、俺の言葉を待っていたかのように、俺の体を抱き上げた。

そして、俺たちは、互いの体を求め合った。激しい愛撫。喘ぎ声。熱い吐息。二人の体は、まるで一つの生き物のように、絡み合い、震え続けた。

部屋の明かりは、すでに消えていた。窓の外には、満月が輝いていた。その光が、二人の熱に浮かされた体を照らしていた。

悠太の顔が、俺の顔の近くにあった。その瞳には、幸福と、そして少しの戸惑いが混じっていた。

「健太…」

悠太の声が、俺の耳元で囁かれた。俺は、悠太の顔を見つめ返した。

そして、俺たちは、互いの全てを受け入れた。熱い、激しい、そして、温かい、愛の交歓。

夜が更けていく。部屋には、二人の喘ぎ声と、互いの鼓動の響きだけが、満ちていた。

俺たちの新しい生活は、こんなにも熱く、そして、甘い夜から始まった。