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## 禁断の果実

新宿駅の喧騒は、今日も容赦なく人々を飲み込んでいた。午後6時、仕事帰りのサラリーマンや買い物客で溢れかえる人波の中、涼太は焦燥感を抱えながら、目的の場所へと急ぎ足で向かっていた。

涼太は、表向きはIT企業に勤める平凡なサラリーマンだが、裏では「禁断の果実」というナンパブログを運営し、その界隈では名の知れた存在だった。彼のターゲットは、若い女性ではなく、どこか寂しげな雰囲気を漂わせる人妻。涼太は、彼女たちが抱える心の隙間を巧みに見抜き、言葉巧みに誘惑していくことに、歪んだ快感を覚えていた。

今日の獲物は、山手線沿線の駅前で見かけた女性だ。ベージュのワンピースに身を包み、控えめな笑顔を浮かべる彼女は、涼太の目に、清楚で上品な雰囲気をまとった美しい人妻として映った。涼太は、彼女が駅の改札を出てくるのを待ち構え、自然な流れで声をかけた。

「すみません、少しお時間よろしいですか？ 実は、道に迷ってしまって…。」

涼太は、得意の笑顔を浮かべ、困ったような表情で話しかけた。女性は、少し警戒しながらも、親切に道順を教えてくれた。

「ありがとうございます。助かりました。あの、もしよろしければ、お礼にコーヒーでもご一緒しませんか？」

涼太は、あくまでも自然な流れで、次のステップへと進んだ。女性は、少し躊躇しながらも、涼太の誠実そうな雰囲気に心を許し、承諾した。

近くのカフェに入り、涼太は女性に自己紹介をした。彼女の名前は美咲。32歳で、結婚して5年になるという。涼太は、美咲の話に熱心に耳を傾け、共感の言葉を投げかけた。美咲は、普段は誰にも話せない心の悩みを、涼太に打ち明け始めた。

「最近、夫との会話が減ってしまって…。仕事が忙しいのはわかるんですけど、なんだか寂しくて…。」

涼太は、美咲の言葉に深く頷き、優しく語りかけた。

「それは辛いですね。美咲さんは、とても素敵な女性なのに…。きっと、ご主人は美咲さんの魅力に気づいていないだけですよ。」

涼太の言葉は、美咲の心に深く突き刺さった。美咲は、涼太の優しい言葉に、心が癒されていくのを感じた。

その後、涼太は、毎日のように美咲に連絡を取り、デートに誘った。美咲は、最初は抵抗していたが、涼太の熱心なアプローチに、次第に心を許していった。涼太は、美咲を高級レストランに連れて行ったり、プレゼントを贈ったりして、彼女の心を掴んでいった。

ある日、涼太は、美咲をホテルに誘った。美咲は、激しく葛藤したが、涼太の甘い言葉に誘われ、ついに一線を越えてしまった。

初めての不倫に、美咲は罪悪感を抱きながらも、涼太との関係に溺れていった。涼太は、美咲の心の隙間を巧みに埋め、彼女を自分の虜にしていった。

涼太は、美咲との関係をブログに書き綴り、アクセス数を稼いでいた。彼は、美咲との不倫を、まるでゲームのように楽しんでいた。

ある日、涼太は、美咲にAV出演を持ちかけた。美咲は、激しく拒絶したが、涼太は、巧妙な言葉で彼女を説得した。

「美咲さんの美しさを、もっと多くの人に見てもらいたいんです。それに、お金も稼げるし…。」

涼太の言葉に、美咲は心が揺らいだ。彼女は、涼太の言葉を信じ、AV出演を決意した。

撮影当日、美咲は緊張と興奮で震えていた。涼太は、美咲を優しく抱きしめ、勇気づけた。

「大丈夫だよ、美咲さん。きっと、素晴らしい作品になるから。」

撮影が始まると、美咲は次第に興奮していった。彼女は、これまでに味わったことのない快感に身を委ね、エロティックな演技を披露した。

撮影後、涼太は、美咲に報酬を渡し、感謝の言葉を述べた。

「ありがとう、美咲さん。おかげで、最高の作品ができました。」

美咲は、涼太の言葉に満足し、彼の腕の中に身を寄せた。

しかし、美咲の幸せは長くは続かなかった。AVが公開されると、美咲の夫は、その事実を知り、激怒した。夫は、美咲に離婚を突きつけ、家を出て行った。

美咲は、全てを失ってしまった。彼女は、涼太に裏切られたことを知り、絶望した。

涼太は、美咲を捨て、次の獲物を探し始めた。彼は、再び、山手線沿線の駅前で、新たな人妻を探し求めていた。

涼太のブログには、今日も新たなアクセスが殺到していた。彼は、コメント欄をチェックし、ニヤリと笑った。

「次は、どんな禁断の果実を味わってやろうか…。」

涼太は、欲望に満ちた目で、街を彷徨い歩いた。彼の心には、罪悪感など微塵もなかった。彼は、ただひたすらに、禁断の果実を求め続けていた。

しかし、彼の罪は、いつか必ず暴かれるだろう。そして、彼は、自らの行いを深く後悔することになるだろう。だが、その時、彼は、もう二度と取り返しのつかない場所に立っているのかもしれない。