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「ねえ、知ってる？最近、友達の間で『脇フェチ』が流行ってるんだって！」

日差しが眩しい午後、カフェのテラス席で向かいに座る絵里が、興奮した様子で言った。彼女の顔は、いつになくキラキラと輝いている。

「脇フェチ？何それ？」

私はコーヒーカップを傾けながら、首を傾げた。絵里はそんな私の反応を楽しんでいるようだった。

「そう！あの、脇のこと！女性が、なんていうか…『マンコ』よりも、見せるのを恥ずかしがる部分、あるじゃない？あの、脇の下！」

絵里はそこで言葉を区切り、得意げに微笑んだ。その説明に、私は思わず吹き出した。

「え、脇？脇フェチなんて初めて聞いたけど。なんか、そんなフェチがあるんだ？」

「そうなんだよ！びっくりだよね！でも、結構人気らしいんだって！特に、汗ばんだ脇とか、剃り残しのあるウッカリ脇とか、逆にツルツルに綺麗に手入れされた美脇とか、そういうのを愛でるらしいの！」

絵里は熱弁を振るう。彼女の熱意に、私はだんだん興味を惹かれていった。

「へえ、面白いね。でも、なんでまた脇に惹かれるんだろう？」

「それがね、なんていうか、女性の『隠された部分』っていうか、普段はあまり見せないからこそ、そこにドキッとするっていうか。それに、汗ばんだり、ちょっとした『うっかり』があったりすると、なんか、人間味があって可愛く見えるらしいよ！」

絵里はそう言って、指で自分の脇を指した。そして、恥ずかしそうに笑った。

「でね、そのフェチの人の話によると、女性が脇を見られて照れる時のリアクションが、たまらなく可愛いんだって！」

「照れる時のリアクション？」

「そう！例えば、急に腕を上げられたりとか、何かを取ろうとして脇が見えそうになったりとかした時に、サッと隠したり、顔を赤らめたりするじゃない？あの、ちょっとした恥じらいとか、動揺とか、そういうのが、すごくキュンとするらしいんだ！」

絵里は、まるで自分で経験したかのように、女性のリアクションを細かく描写した。その言葉の端々から、彼女がこの「脇フェチ」というものに、すっかり魅了されているのが伝わってきた。

「なるほどね…。確かに、言われてみれば、そういう瞬間はあるかも。でも、それを『フェチ』とまで言うとは、発想がすごいね。」

「そうなの！でね、私、最近ちょっと、その『脇フェチ』の気持ちが分かってきた気がするんだ！」

絵里は、またしても衝撃的な告白をした。私は、彼女の次の言葉に耳を澄ませた。

「この前、会社の先輩で、すごく美人で、いつも完璧な姉御肌の人がいるんだけど、その人が、ちょっと疲れた顔で、でも一生懸命仕事してる時に、ふと腕を上げたんだ。そしたら、袖からチラッと脇が見えたの。なんか、普段は絶対に見せない部分だから、その時に、すごくドキッとしちゃって。その先輩、きっと疲れてて、脇の手入れまで手が回らなかったのか、ほんの少しだけ、産毛が残ってたんだ。でも、それが逆に、なんか…人間らしくて、すごく可愛く見えたんだよね！」

絵里の目は、キラキラと輝いていた。彼女の顔を見ていると、まるで自分が「脇フェチ」になったかのような錯覚に陥りそうだった。

「へえ、絵里もそうなったんだ。なんか、ちょっと分かるかも。普段、綺麗に手入れされてる部分が、ちょっとだけ『素』を見せた時って、ドキッとするよね。」

「でしょ！？それにね、うちの弟の彼女なんだけど、すごく、なんていうか…素朴で、いつもニコニコしてる子なの。でも、ちょっとシャイなところもあって。この前、三人で遊園地に行った時、子供みたいに手を繋いで歩いてたんだけど、突然、ジェットコースターに乗るって言って、興奮して腕を振り回したの。そしたら、その子の脇が、プルプルって揺れたんだ！そしたら、なんか、その子の無邪気さとか、可愛らしさとか、そういうのが、すごく伝わってきて、ドキッとしちゃったんだよね！」

絵里は、さらに熱を帯びて語る。彼女の話は、まるでSF映画のようだった。

「脇がプルプル…？それは、ちょっと想像しにくいけど、絵里らしい表現だね。」

「そうなの！あとね、もう一人、友達がいるんだけど、その子は、すごくおしゃれで、いつも最新のファッションをチェックしてる子なの。その子が、この前、初めて脱毛サロンに行ったらしいんだ。で、その話を私にしてくれたんだけど、『もう、脇がつるつるになったの！』って、すごく嬉しそうに言ってたんだ。その時に、彼女が、ちょっと得意げに、でも恥ずかしそうに、自分の脇を見せてくれたんだ。その、ツルツルで、何も生えてない、まるで絹のような脇を見た時に、なんか、すごく…綺麗だなって思ったんだ！」

絵里は、その友達の脇を想像するように、うっとりとした表情を浮かべた。

「なるほどね。ツルツル美脇も、それはそれで魅力的だもんね。」

「そうなの！だから、私、最近、自分の脇にもちょっと気を遣うようになったんだ。毎朝、鏡の前で、脇のチェックをするようになったり。剃り残しがないか、肌荒れしてないかとか。なんか、それが、すごく楽しくなってきたんだよね！」

絵里は、そう言って、悪戯っぽく笑った。

「絵里、すごいね！そんなにハマってるんだ！」

「だって、だって、だって！だって、だって！だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、だって、

「え、絵里、ちょっと待って！そんなに、脇のことばっかり話してたら、なんか、私も、自分の脇が気になってきたんだけど！」

私も、思わず自分の脇に意識を向けてしまった。腕をちょっと上げて、鏡で見てみる。特に変わったところはないけど、なんか、これまで無意識だった部分に、急に意識が向いて、なんだか照れくさいような、不思議な気分になった。

「ほらほら、やっぱり！なんか、そういうものなんだよ！脇って！」

絵里は、勝利宣言をするかのように、嬉しそうに笑った。

「でも、絵里。その『脇フェチ』、ちょっと偏りすぎじゃない？もっと、色んなところに目を向けるべきなんじゃない？」

私は、絵里の脇への熱狂に、少しだけ心配になった。

「うーん、どうかな。でも、なんか、脇って、すごく奥が深いっていうか…。」

絵里は、まだまだ語り足りない様子だった。

「ねえ、今度、私と、その『脇フェチ』の友達と、三人で、脇について語り合おうよ！きっと、もっと面白い話が聞けると思うよ！」

絵里は、キラキラした瞳で私を見つめた。私は、彼女の情熱に、断りきれずに頷いた。

「うん、いいよ。でも、あんまり熱中しすぎないようにね。」

「大丈夫！だって、脇は、みんな持ってるものだから！それに、みんな、もっと脇を愛でるべきだと思うんだ！」

絵里は、そう言って、晴れやかに笑った。その笑顔は、まるで、新しい世界を見つけた子供のようだった。

カフェを出て、夕暮れの街を歩きながら、私は絵里の話を反芻していた。脇フェチ。それは、私の知らなかった、新しい世界だった。そして、絵里の熱意に触発されて、私も、これから自分の脇に、少しだけ、意識を向けてみようかな、なんて、ふと思った。だって、絵里が言うように、脇は、みんなが持っているものなのだから。もしかしたら、そこには、私がまだ知らない、新しい発見があるのかもしれない。そう思いながら、私は、絵里の脇への情熱に、ちょっとだけ、共感している自分に気づいた。