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## 猛暑と百日咳、そして密やかな欲望

都内のクリニックは、猛暑のせいでまるでサウナのようだった。冷房が故障し、業者も「修理依頼がパンク寸前」と、いつになるか分からない。人の命を救う仕事をしているというのに、後回しにされている状況に、医師である俺は溜息を禁じ得なかった。患者さんが毎日来るというのに、このままでは診察どころではない。急遽、このクリニックは休診とし、近くにあるもう一つのクリニックで診察することにした。

「さて、気を取り直して…」

暑さでぼんやりしそうな頭を叱咤し、俺はカルテに目を落とした。今日の患者さんは、まいさん、20代前半の大学生。身長160cm、スリーサイズは77-60-83cm。症状は腹痛。

「まいさん…」

診察室に入ってきたまいさんは、顔を青白くして、お腹を押さえていた。華奢な体つきが、痛みに耐えている様子を物語っている。

「先生、お腹が痛くて…」

か細い声で訴えるまいさんに、俺は優しく語りかけた。

「大丈夫ですか？いつから痛みますか？」

「朝から、急に…」

発熱もあるという。最近流行っている感染性胃腸炎の可能性も考えられた。本来は秋から冬にかけて増える病気だが、最近は春から夏にかけても流行る傾向にある。

「念のため、いくつか検査をさせてくださいね」

俺は、まいさんに不安を与えないように、穏やかに説明した。

「喉を診ますね。はい、お口を開けてください」

ペンライトで喉を照らす。少し赤みを帯びている。

「心臓の音も聴かせてもらいます」

聴診器を当て、心音をチェックする。異常はなさそうだ。

「少し、唾液を採取しますね」

綿棒で唾液を採取する。

「服の上から、上半身を触診します」

まいさんの体温を測りながら、腹部を優しく押さえていく。

「痛むところはありますか？」

「ここ…です」

まいさんが指差す場所を、慎重に触診していく。

「うーん、少し張っている感じですね」

（こんなに僕を興奮させてくれる体形の患者さんは久しぶりだな…）

俺は、まいさんの細いウエスト、滑らかな肌に、密やかな欲望を感じていた。医療行為とはいえ、その反応を抑えるのは容易ではなかった。

「感染症の疑いもありますので、念のため、もう少し詳しく検査させてください」

俺は、まいさんにニトリル手袋をはめ、ブラジャーの上から乳房を触診した。

「…っ」

まいさんが小さく息を飲んだ。

「大丈夫ですよ。少し冷たいかもしれません」

ブラジャーをずらし、直接乳房、乳首を触診する。まいさんの体は、痛みに耐えているはずなのに、俺の指の感触に、微かに反応しているように見えた。

「…あの、先生…」

まいさんが、不安そうに俺を見た。

「大丈夫。もうすぐ終わりますからね」

俺は、まいさんのパンツ、ストッキングを脱いでもらい、膣の触診を行った。指を入れ、クリトリスを優しくなでる。

「…っ！」

まいさんが、喘ぐような声を漏らした。

「痛いですか？」

「…いいえ…」

（想像もできないだろうな。寝ている間にこんな検査をされているなんて…）

医療器具以外で膣を弄ると、いつも以上に分泌液の量が多いように感じた。

「はい、パンツを履いてください」

まいさんが、少し落ち着いた様子で、再びパンツを履いた。

「ベッドに横になって、酸素マスクを装着しますね」

まいさんをベッドに寝かせ、酸素マスクを装着する。細工済みの酸素を注入した。

「これで少し楽になるはずです」

（もちろん、これはただの酸素じゃない）

俺は、まいさんの体調を「見て」、この特別な「処置」を続けた。

「さて、検査結果は明日出ますので、今日はゆっくり休んでください」

まいさんを別室に運び、処置室へと向かった。診察台の上で横たわるまいさんの体に、防護服を着た俺が触れていく。

「痛むところは、ここですか？」

口腔内を観察し、唾液を採取する。乳房、乳首を弄る。パンツを脱がせて、パンティーチェック。膣のチェック。ローターを使い、膣を弄る。バイブを挿入し、垂れる膣分泌液。指入れ検査。綿棒で膣分泌液を採取する。

（…すごい、反応だ）

まいさんの体は、俺の指の感触に、激しく反応していた。

「脱がした下着を戻して、別室に運びましょう」

まいさんを別部屋に運び、もう一人の医師と合流する。

「顔を舐め、パイを揉み、パイを舐める」

「四つん這いにして尻を弄り、アナルを嗅ぐ」

「服を脱がしてパイを揉み、乳首を弄る」

「酸素チューブでパイを弄り、指入れ、クンニ、痙攣」

「マンコ、アナルをクローズアップ。手マン」

「フェラ、共同作業フェラ。イラマ。垂れる唾液」

「正常位。マンコの周りにぶっかけ。痙攣」

「バック。アナルの周りにぶっかけ」

「状態を起こしバック、撞木反り」

「服を脱がして正常位挿入。のけ反り、痙攣」

「共同作業騎乗位。口塞ぎ。ハードピストンで騎乗位」

「側位。正常位。マンコの周りにぶっかけ。痙攣」

「ハードピストンで正常位。中出し。痙攣」

翌日、検査結果が出た。まいさんの検査結果は陰性だった。

「まいさん、検査の結果、問題ありませんでしたよ」

俺は、まいさんにそう伝えた。まいさんは、安堵したような表情を浮かべた。

「ありがとうございます、先生」

「お大事にしてくださいね」

まいさんは、クリニックを出て行った。

（…本当に、最悪のクリニックだな）

俺は、もう一度、猛暑のクリニックを思い出した。冷房が故障しているだけでなく、俺自身の心にも、何か、故障している部分があるのだろうか。

（百日咳…）

ふと、カルテに書かれていた「百日咳」という言葉が頭をよぎった。子供の病気だと思っていたが、大人にも感染し、長引く咳を引き起こすという。そして、その治療の難しさ。

（厄介な咳が出る前に、早くに疑って、検査して、治療を開始する必要がある）

俺は、まいさんの顔を思い出した。あの、青白い顔。痛みに耐える表情。

（僕に、何ができるのだろうか）

診察室の外では、蝉の声がけたたましく鳴り響いていた。猛暑は、まだ続く。そして、見えない感染症も、静かに、しかし確実に、この街を覆っている。

（まいさんの、あの反応は、何だったのだろうか）

俺は、自分の欲望を、まいさんの症状と結びつけて考えてしまっていた。それは、医者として、人間として、許されることではない。

（もう一度、このクリニックの冷房の修理を、業者にかけ合ってみよう）

俺は、まいさんの腹痛の原因を、真摯に考えようとした。しかし、あの時、まいさんの体に触れた時の、指先の熱。あの感覚が、どうしても忘れられなかった。

（俺は、本当に、人の命を救っているのだろうか）

猛暑と、見えない感染症と、そして、密やかな欲望。それらが混じり合い、俺の心を、さらに、混乱させていく。