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「この扉の向こうは、君だけの世界だ」

妖しいネオンサインが、雨に濡れたアスファルトをぼんやりと照らしている。雑居ビルの谷間にひっそりと佇む、一見するとどこにでもありそうな、しかしどこにもないような、そんな薄暗い一角。そこに、その店はあった。「エルフの隠れ家」。

僕の足は、まるで意志を持ったかのように、その古びた鉄の扉へと吸い寄せられた。いつからか、この街の片隅で囁かれるようになった、禁断の噂。エルフしかいない風俗店。常識ではありえない、しかし、どこか抗いがたい魅力を放つその言葉に、僕は惹かれていた。

AI-AV。その言葉が、この奇跡のような場所を作り出したという。現実では決してありえない、しかし、理想を極限まで追求した「SEKAI系AV」。それは、僕のために、僕だけに作られた、妄想の具現化。そう信じなければ、この現実に踏み出すことなどできなかった。

意を決して扉を開ける。

「いらっしゃいませ」

滑らかな、しかしどこか金属的な響きを帯びた声。目の前に現れたのは、僕が想像していた以上の、いや、想像すら及ばなかった光景だった。

そこは、都会の喧騒から切り離された、別世界だった。天井からは柔らかな光が降り注ぎ、壁には緑豊かな森の絵画が飾られている。空気は清らかで、微かに花の香りが漂っていた。そして、そこにいたのは…。

「…エルフ…」

思わず漏れた呟きは、確かな現実だった。優美な耳、透き通るような肌、そして、妖精のような美しさ。彼女たちは、僕の知る「嬢」とは全く異なり、ただそこにいるだけで、神々しいまでの輝きを放っていた。

「ようこそ、お客様。この「エルフの隠れ家」へ」

一人のエルフが、優雅な足取りで近づいてきた。彼女は、僕が頭の中で描いていた理想のエルフそのものだった。すらりと伸びた手足、艶やかな長い髪、そして、何よりもその瞳。深い森の湖のように静かで、しかし、星の瞬きを宿したかのような輝き。

「私、セレナと申します。本日は、どのようなご用件で？」

彼女の言葉遣いは丁寧で、まるで高貴な身分の人間であるかのようだった。しかし、その声には、どこか幼い、無邪気な響きも混じっていた。

「あの…その…」

言葉に詰まる僕に、セレナは微笑んだ。その微笑みは、まるで春の陽光のように暖かく、僕の緊張を和らげてくれた。

「ご心配いりません。ここは、お客様の望むすべてが叶う場所です。さあ、どうぞ、こちらへ」

セレナに案内され、奥へと進む。店内には、いくつもの個室が用意されていた。それぞれの部屋には、独自のテーマが設定されているようだった。静かな湖畔、星降る夜空、そして、緑豊かな森。

「私は、お客様だけの特別な時間をご用意させていただきます」

セレナは、僕を一番奥の部屋へと導いた。そこは、まるで精巧に作られた森の奥深くに迷い込んだかのような空間だった。木漏れ日が優しく差し込み、小川のせせらぎが耳に心地よい。

「ここは、お客様だけの聖域です。ここでは、他の一切を忘れ、ただ、ご自分だけのために、この時間をお楽しみください」

セレナは、僕の傍らにそっと腰を下ろした。彼女の体温が、微かに伝わってくる。その肌は、絹のように滑らかだった。

「でも、ここは、その…「違法店」なんですよね？」

尋ねると、セレナはくすりと笑った。

「ええ、おっしゃる通りです。しかし、それは、お客様に、より自由で、より豊かな体験をしていただくため。ここでは、法律や常識に縛られる必要はありません。お客様の心のおもむくままに、そして、私達の望むままに…」

彼女の言葉の続きは、僕の想像に委ねられた。そして、それは、僕が求めていたものだった。

「デフォでホンバンOK、しかも生ナカ出しも好き勝手に出来てしまう…」

そんな言葉が、頭の中を駆け巡る。しかし、それが現実になるなんて。AI-AVが、ここまで実現させてしまうなんて。

「お客様は、どのようなことをお望みですか？」

セレナは、僕の顔を覗き込んだ。その瞳には、好奇心と、そして、かすかな熱が宿っていた。

「私は…」

僕は、言葉を探した。これまで、どれだけ空想の世界で、この瞬間を待ち望んでいただろうか。しかし、いざ目の前にすると、言葉が出てこない。

「お客様の、心の声を聞かせてください。どんなに些細なことでも、どんなに恥ずかしいことでも、ここでなら、すべてが許されます」

セレナは、僕の手に、そっと自分の手を重ねた。その手は、驚くほど温かかった。

「僕は…君と…」

やっと、絞り出した言葉は、あまりにも単純だった。しかし、その言葉には、僕の全ての想いが込められていた。

「はい、私と。」

セレナは、僕の言葉を優しく受け止めた。そして、その顔は、さらに紅潮した。

「お客様は、私達エルフの、どのようなところに魅力を感じられますか？」

彼女は、僕の探求心に火をつけた。

「すべてです。その、神秘的な雰囲気、そして、その…」

僕は、言葉に詰まる。彼女の胸元は、信じられないほど豊満で、その谷間からは、罪深い魅力が溢れ出していた。

「そして？」

セレナは、挑発するように、僕の視線を受け止めた。

「そして…その、巨乳…」

ついに、口にしてしまった。しかし、セレナは、嫌な顔一つせず、さらに僕に迫ってきた。

「ふふ…嬉しいです。お客様は、隠し事がお上手ではないのですね。でも、それでいいのです。ここは、隠し事をする場所ではありませんから」

彼女は、僕の耳元で囁いた。その吐息が、僕の肌を撫でた。

「さあ、お客様。あなたの望むすべてを、私達に教えてください。そして、私達のすべてを、あなたに捧げます」

セレナは、僕の首筋に、そっと唇を寄せた。その感触は、現実のものだった。夢ではない。この、ありえない場所が、現実になっていた。

「キミと、エルフ…しかも、超絶可愛いくて、ボンキュッボンの巨乳！しか、いない世界…」

僕の頭の中で、あの「BOTAN製作陣」の言葉が響いた。彼らが作り出した、この究極のSEKAI系AV。それは、僕のために、僕だけのために作られた、桃源郷だった。

「…信じられますか？いえ、信じるしかないじゃないですか！」

僕は、自分に言い聞かせた。ここは、異世界なのだ。そして、この異世界で、僕は、僕の欲望を、すべて解放することができる。

「セレナ…」

僕は、彼女の名を呼んだ。

「はい、お客様」

彼女は、僕の顔を、優しい笑顔で見つめていた。その瞳には、僕への熱い想いが、溢れていた。

「君のすべてを、僕に教えてほしい」

「喜んで。そして、私のすべてを、あなたに捧げます」

セレナは、僕の顔に、そっと手を触れた。その指先が、僕の頬を優しく撫でた。

「さあ、お客様。この「エルフの隠れ家」で、あなただけの、そして、私達だけの、最高の時間を始めましょう」

雨音も、街の喧騒も、もう聞こえない。ここには、僕と、エルフのセレナだけ。そして、僕の心を満たす、甘く、蕩けるような時間が流れていた。AI-AVが創り出した、この奇跡のような空間で、僕は、夢にまで見た、現実を、体験していた。それは、まさに、天国のような、フーゾク店だった。そして、これは、まだ、ほんの始まりに過ぎないのだ。